青木拓磨(あおきたくま)は、1974年2月24日に青木三兄弟の次男として生まれる。
1982年の小学3年生の頃からポケットバイクに乗り始め次第に頭角を現し、1990年にロードレースデビュー。
1995年と1996年に全日本ロードレース選手権スーパーバイククラスで2年連続チャンピオンを獲得。満を持しての1997年のロードレース世界選手権GP500クラス(現motogp)初参戦では、初参戦にして年間ランキング5位を獲得する。
しかし翌 1998年のGP開幕前のテスト走行中に転倒。脊髄を損傷し下半身不随となる。
以降、ホンダ・レーシングチームの助監督やバイクレースのテレビ番組の解説者等、子供向けバイク教室などのモータースポーツに関する活動を精力的に行ないながらも、自身のレーサーへの強い思いが募り続け、2006年に手だけでアクセルやブレーキ操作が可能なハンドドライブ車両にて、モータースポーツ界に4輪のレーシングドライバーとしての復帰を果たす。
2007年からはアジアクロスカントリーラリーへ連続参戦し2008年には市販車改造ディーゼルクラスで優勝、2009年にはダカール・ラリーに参戦するも、日本国内のレースでは日本自動車連盟(JAF)が障害者に対するモータースポーツライセンスの発給に消極的であったため、その活動範囲の制限が余儀なくされていた。
しかし、JAFに対しライセンスの限定解除を求める働きかけを行い続けた結果、2010年についに日本自動車連盟(JAF)によるライセンスの限定が解除され国内での自動車レースへの参戦が可能となる。
現在は、4輪のレーシングドライバーとしての活躍を続ける中、車椅子レーシングドライバーとして、「夢をあきらめない、挑戦し続けることの素晴らしさ」を伝えるべく、ハンディキャップをもつ人を中心に全ての人に勇気を届ける訴求活動に尽力している。
2019年には、鈴鹿8時間耐久ロードレースのイベント企画で、手だけで走行できるように改造された特別仕様のバイクで21年ぶりに鈴鹿サーキットをバイクで走行し話題となった。
【主な活動とレース成績】
- 1982年 4月 小学3年生よりポケバイに乗る
- 1983年 6月 ポケバイレース活動開始
- 1986年 新東京サーキットにて、9戦パーフェクトウィンでチャンプ獲得
- 1987年 榛名カートランド、NF、SFクラス、Wチャンプ獲得
- 1987年 全日本ミニバイクレース G-1(16歳以下)クラスで優勝
- 1988年 8月 全日本ミニバイクレース G-1(16歳以下)クラスV2達成
- 1988年 11月 全日本ミニバイクレース4時間耐久優勝
- 1988年 新東京サーキット、SSチャンプ獲得
- 1989年 8月 全日本ミニバイクレース G-1(16歳以下)クラスV3達成
- 1989年 11月 日本台湾交流ミニバイクレースに招待参加
- 1990年 4月 ロードレースデビュー 間瀬(新潟)地方選手権、NB125、F3Wチャンプ獲得
※ポールポジション:18回 優勝:19回 2位:3回 3位:4回
- 1991年 国内A級を飛び越し、2階級特進で国際A級に昇格
日清カップヌードルホンダ全日本選手権国際A級250ccクラス・ランキング13位
- 1992年 全日本選手権国際A級250ccクラス・ランキング4位
- 1993年 全日本選手権国際A級250ccクラス・ランキング2位
鈴鹿8耐にマイク・スミスと組み参戦、3位
- 1994年 全日本選手権スーパーバイククラス ランキング2位
※ 優勝 6回
- 1995年 ホンダ・ワークス チームHRC入り
世界選手権第3戦 JAPAN GP 500ccクラス 3位表彰台
全日本選手権スーパーバイククラス チャンピオン獲得
※ 優勝 5回
- 1996年 全日本選手権スーパーバイク2年連続チャンピオン獲得
※ 優勝 8回、2位 2回、3位 1回 8月
鈴鹿8耐にカール・フォガティと組み参戦、3位表彰台 世界選手権スーパーバイク JAPANラウンド 優勝
- 1997年 世界選手権ロードレース 500ccクラス世界最高峰 REPSOL HONDA NSR500Vで参戦
表彰台2位1回、3位2回 グランプリ初年度ながら世界ランキング5位を獲得
- 1998年 栃木のテストコースにて、テスト中に転倒し、脊髄損傷を負う
- 1999年 ホンダレーシング助監督に就任 鈴鹿8時間耐久 優勝 (岡田、バロス組)
- 2000年 チームキャビンホンダ助監督 鈴鹿8時間耐久 優勝 (宇川、加藤組)
- 2001年 チームキャビンホンダ助監督 鈴鹿8時間耐久 優勝 (ロッシ、エドワーズ組)
- 2001年 12月 takuma-gpを発足。モーターサイクルの底辺拡大と普及を精力的にこなす
子供向けのバイクを使った交通安全教室を開催〜
- 2002年 (株)ホンダモーターサイクルジャパン レーシングアドバイザーとして、後進の指導・普及を行う
主な出演 NHK教育テレビ ドキュメント「for you 今 君のために」
内閣府大臣官房政府機関誌「キャビネット」
- 2007年 8月 10年ぶりとなる国際格式FIA公認レース「アジアクロスカントリーラリー」に参戦
4輪FIA公認レース初出場、ガソリンクラス準優勝
- 2008年 「アジアクロスカントリーラリー」T2-2(市販車ディーゼルクラス)で優勝
- 2009年 世界一過酷なラリー南米大陸でおこなわれた「ダカールラリー」(通称パリダカ)参戦
- 2010年 - HONDA EXCITING CUP CIVIC INTER 参戦
FIAアジアクロスカントリーラリー T2-D (teamtakuma-gp/いすゞ・D-MAX)
- 2011年 FIAアジアクロスカントリーラリー 総合3位
T1-Dクラス3位(team takuma-gp/いすゞ・D-MAX)
- 2012年 スーパー耐久ST-2クラス年間ランキング3位
FIAアジアクロスカントリーラリー T1-D (team takuma-gp/いすゞ・D-MAX)
- 2013年 FIA GT ASIA FUJIラウンド GTMクラス5位 (DIJON RACING/シボレー・コルベットGT3)
FIAアジアクロスカントリーラリー T1-D(team takuma-gp/いすゞ・D-MAX)
- 2014年 FIA GTASIA GTMクラス ディランゴレーシングより参戦。
ランボルギーニ・ガヤルドGT3 車イスドライバーとしてアジア地区初優勝を飾る。
第1戦&第2戦2戦連続優勝 第7戦セパンラウンド優勝 年間3勝をあげ、年間ランキング2位を獲得
- 2015年 FIA GTAsia “GTMclass” Ranking 5th(LAMBORGHINI GALLARDO GT3)
FIA AXCR 総合9位 T1クラス7位
- 2016年 FIA Asian LeMans series GTcup class Champion (PORSCHE CUPGT3)
FIA AXCR 総合17位 T1クラス9位
- 2017年 FIA AXCR 総合6位 T1クラス5位
- 2018年 FIA VdeV endurance championship LMP3クラス プレステージクラス3位3回
- 2019年 FIA UltimateCUP endurance LMP3クラス 3位2回
FIA AXCR 総合13位 T1クラス9位